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同人サークル9e-のサイト
永久機関というノベルゲームゲームを制作中……
男は自由自在に時を繰り返す能力――ループ――を呪いと評していたのだった。
不思議そうな顔をする少女に彼はこう言いました。
「いつでも決断を覆し、修正することが可能な能力があるのだから、常に正解で、尚且つ最善でなくてはならない。総べての選択を見つめ直し、悩み続け、今までの積みかさねをなかったことにしても、万物を最善にしなくてはならないはずだ」
まだ少女は首を傾げています。
「やれやれ、単純なことだ。出来ることをしないのは、所謂責任放棄じゃないか?」
これはループのその先を知る物語。
男は何度でも時を自在に繰り返すことができる力を得ました。
憧れの対象にすらなる現象を、呪い、と評しました。
不思議そうに見つめる私に、彼はこう言いました。
「呪いだよ。いつでも決断を覆し、修正することが可能な能力があるのだから、常に正解で、尚且つ最善でなくてはならない。総べての選択を見つめ直し、悩み続け、今までの積みかさねをなかったことにしても、万物を最善にしなくてはならない。想像しにくいかな?」
そう言って、彼は少し困った顔をします。私も倣って顔を顰めます。
二人だけの合図。貴方のことが知りたい、と端的に伝えました。
これで準備はおしまい。今から私は、彼の言葉から歩みを推測し、想像するためだけに頭を働かせるのです。
「単純なことだ。出来ることをしないのは、所謂責任放棄じゃないか?」
事故、天災、殺人。理不尽な現象を知って、覆すことが出来てしまうのが、繰り返すという事。
それらから逃げ続ける事は難しいはず。
なぜなら、いつでもやり直すことが可能だから。
救えるのに行動しなかった、と責め、囁き続けられる。
しかし、これはあくまで副次的なものだったのでしょう。
何より、振り返らずにいることが出来なかった。
結果、男は何度も繰り返すことを選択したのです。
「仮に、知りうる全ての不幸を駆ろうとしたとしても、取りこぼしというものがある。災害や戦争というものが起これば、全てを救うことはできない。しかし、それは最善ではない。なら――諦めることはできない」
男は歩み続けたのです。
ありとあらゆる知識を習得し、鍛錬し、それ等を持ってして、また繰り返すことで不可能を可能にできるはずだ、と。 制限を超えれば、当然、前提条件も変わってしまう。今、不可能なことでも未来なら?
彼はその可能性を知ってしまったから――呪いだと言えるのです。
「何千、何億、と繰り返せば、永遠と表現して差し支えない時を巻き戻せば、できないことなんて――ないはずだ」
総べての望みが叶う世界。誰もが幸福であるために、全てを救うという理想を叶えるようと、彼は何度も、何度も何度も、繰り返しました。
でも、私は知っています。
男は歩みを止めたのです。
それは――。
制作総時間―31時間11分
ストーリー
あらすじ
序文
※あらすじの下に、1章の導入部があります。
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